思い浮かべるだけで、思わずニッコリしてしまう朗らかさ「三島神社」(群馬県太田市)


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足尾銅山に連なる残丘のはしっこ

ここ数日、すっかり春めいてきましたね。こんな陽気だと、仕事なんて投げ出して、お散歩に出かけたくなります。幸いなことに、明日はまいまい東京さんのツアー日です。大森貝塚を皆さんでお散歩できるので、今からワクワク。

うららかなお天気で、ふと思い浮かんだのは、群馬県は太田市に鎮座する「三島神社」。「縄文神社」は朗らかな空気が漂っているお社が多いのですが、中でも思い出すだけで、思わず顔がほころんでしまうような神社があります。その代表とも呼びたいのが、こちらの三島神社なのです。

こんもりとした境内はまるで円墳のようですけども、自然の丘なんだそうです。背後に見えるのは足尾銅山の残丘・八王子丘陵で、その西麓部には古い湯治場・藪塚温泉があります。三島神社はその藪塚温泉から10分ほどの小さな丘に鎮座しているんです。

八王子丘陵の周辺には、旧石器時代以降あらゆる時代の遺跡が、連なるように発見されています。西北5キロほどの位置には有名な岩宿遺跡もあったりしまして、ものすごく歴史の気配の濃いお土地柄と思います

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縄文も弥生も古墳時代も”祈りの場所”

三島神社の鎮座地からも、各時代の遺跡が重層的に発見されています。縄文時代の住居跡と石棒、弥生時代の祭祀遺跡、さらに古墳時代の遺跡からは子持ち勾玉も出土しているそうですよ。いつの時代にも、祈りの場だったのではないかなと思います。


よく整えられた境内には優しい風がそよそよと通り、木漏れ日が明るく地面を照らします。朗らかで美しいたたずまい、そして優しい風。

これこそ、縄文神社! …思わず独りごちながら、境内をグルグルと歩き回りました。社叢も自然林ではありませんが、すべてが感じがよく明るい。ただそこにいるだけで、心が鎮まって、幸せな気持ちが湧いてくるような気がしました。

社殿もどこか可愛らしく、ニンマリしてしまいます。微笑ましい気持ちに満たされながら、ゆっくりとお参りします。社殿の中には、周辺から出土した石棒が祀られているとも聞きました。深く長い祈りの場所に私もいるんだなと思うと、ありがたい気持ちでいっぱいになりました。

なぜ微笑ましいと思うのか、可愛らしいとニンマリしてしまうのかわかりませんが、それがこの土地の個性なのではないかな、と思んですね。神様の地を可愛らしいと思うのは失礼かもしれませんが、しかしそう思ってしまうのも止められないのです。

何となく元気が出ないな…と思っている方には、ぜひこちらにお参りすることをお勧めしたいです。特に4・5月の三島神社は、宝石のように美しい緑に包まれます。その緑の世界に在るだけで、深いところから元気になれる気がするのです。

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『縄文神社 関東甲信篇』(双葉社)でも、三島神社をご紹介しています!

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