これぞ縄文神社な授与品登場!!「七社神社」(東京都北区)

閑静な住宅街におっとりと佇む七社神社
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北区随一の縄文神社、驚愕の英断!?

東京都北区は、江戸時代から風光明媚な行楽地で、現在も飛鳥山公園や旧古河庭園など、緑豊かな観光地が多数あります。そしてもう一つ重要なポイントがあるのです。それは「縄文遺跡がとても多い場所」だということ。

拙著『縄文神社~首都圏篇~』でもご紹介させていただいた七社神社は、そんな北区を代表する縄文神社です。七社神社について、詳しくはぜひ本書をご覧いただきたいのですが、今日は一刻も早くこの感動を皆さんにお伝えしたいと思い、筆を執りました。

それが、こちら!!

衝撃の授与品、子授け石棒!

なんと、石棒形の授与品(お守り)です~~~!!
拙著でも少々触れさせていただいておりますが、これがその実物ですよ~~!

石棒は、縄文中期以降に出現するもので、祭祀具と考えられています。最近の石棒研究の先生方の論文を拝見すると、男性器をかたどっているものもあるが、そうではない形状のものもたくさんあり、様々な目的で用いられた祭祀具だったと考えられているようですが、最も有名なのは、やはり子宝を授けてくれる祭祀具、という側面です。江戸時代には、石棒が子宝を授けてくれる神様だと大流行、ご神体として祀る神社も多く出現し、現在に伝わっているお社もあります。

いずれにしても、石棒は縄文時代の信仰を代表する、重要な祭祀具なわけですが、その祭祀具がなんと現在の神社で、授与品として登場。そして、ついにその実物を拝見してきたのです!

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合いすぎるタイミング…これって運命??

今年の3月末。本書に掲載のご許可をお願いするお手紙を、編集部から七社神社にお送りしました。すると、七社神社の禰宜・和田隆之さんが即座に反応してくださり、「縄文神社」の考え方を支持してくださいました。それだけでも大興奮だったのですが、さらに和田さんは、「あまりにタイミングが合い過ぎて、びっくりしています」とおっしゃるのです。

和田さんは一年ほど前から、周辺から出土した祈りの道具である「石棒」を、神社の授与品としたいと構想し、試行錯誤を繰り返しておられたそうで、「一年かけてようやく完成し、授与品としてお目見えしようかと思っていた矢先に、縄文神社という本のお知らせが来て、本当に驚きました」と……。

禰宜の和田隆之さん

授与品で、石棒をいただける神社は、他にはないと思います。うかがうと、実際に授与品としてデビューするのは、5月半ばくらいとのお話でした。まさに『縄文神社』刊行予定日あたりではないですか。何だかもう、タイミング合いすぎてこわい。神様のお計らい!?と、私は勝手に運命を感じてしまったのです。『縄文神社』が発売できたら、そっこうでお詣りさせていただき、石棒をいただきたいと心に決めました。

そして6月9日。発売日の翌日。
予定していた刊行日よりも二週間ほどのびてしまいましたが、無事発売になりました。これはもう、お詣りするしかないでしょう!

私は鼻息荒く意気込んで参拝し、和田さんに御礼を申し上げるとともに、石棒を見せていただいたのです。両頭タイプの石棒で、木製の支え棚もついており、横に置くスタイルです。両頭タイプはやっぱりこのように横置きで安置されていただろうと思うので、素晴らしいセッティングです!

縄文人も鎌倉武士も愛した青緑色の石を再現

モデルになった石棒は、付近の貝塚から出土したもので、本書の101ページに掲載されています。実際の石棒はもうすこし細いのですが、これ以上細くすると欠けてしまうんだそうで、「この太さがぎりぎりだったんです」と和田さん。

「この色は……」と唸る私。
「ふふ、おわかりですか」と和田さん。
「緑泥片岩(りょくでいへんがん)の色味、めっちゃ再現してますよね!」と私。
「いいでしょう、この色」と満足げな和田さん。

緑泥片岩とは、関東では埼玉の山間部から群馬にかけての地域で産出する青緑色の石で、縄文時代から珍重された銘石です。モデルになった石棒は緑泥片岩を用いており、それを見事に再現した、ということなのですね(こちらは石製ではなく、土鈴に使われる素材で作られています)。

ちなみに緑泥片岩は、鎌倉武士にも珍重され、供養塔(板碑)に多用されました。色の美しさに加えて、呪力の強い石だという意識が継承されていたからかもしれませんね。

「子宝祈願」と「新しい何かを生み出す」お守りとして


この「子授け石棒」は、「子宝祈願」がもちろん第一なのですが、「何かを生み出したい」「新しいことを始める」といったご祈願の方にもご利益が期待できるようです。

「例えば”子会社”のように、新しく生み出す、増やしていくときにも”子”という言葉を使いますね。そんな願いをお持ちのときにも、この石棒はお守りとしていただいてもよろしいかと思います」(和田さん)

渋沢栄一翁の筆による御神名のお軸の前に、縄文の祭祀具を模した石棒の授与品(、と拙著…)

‥…なるほど!
となると、今回のように、新しい本を創り出すという時にも、最適なお守りということになりますね!?ばっちりじゃないですか!

ちなみに、御祈祷をお願いしなくても、授与品として石棒をいただくこともできるそうですよ(3000円、箱付)。

縄文神社にお詣りして、石棒のお守りをいただける……。最高ですよね!?

モデルになった石棒は、飛鳥山公園の中にある、北区飛鳥山博物館で観ることができます。ちなみに、この北区飛鳥山博物館さん、まああ、本当に素晴らしい展示なのですよ!!

まず博物館で、北区出土の縄文遺跡の遺物を見て脳内に縄文パワーを目いっぱい詰め込んでから、七社神社にお詣りすることをお勧めします。そして、この石棒を授与していただけば、もうカンペキです。

ぜひ、お詣りしてみてくださいね!

*石棒については、七社神社HPもぜひご覧ください!

【お詫び】
『縄文神社~首都圏篇~』101ページの脚注の石棒写真に、「東谷戸遺跡出土」とありますが間違いで、正しくは「西ヶ原貝塚出土」になります。お詫びして訂正いたします。


七社神社
 基本情報:東京都北区西ヶ原2-11-1 
 縄文情報:北区飛鳥山博物館(モデルの石棒や貝塚貝層などが素晴らしい展示で観られます!)
 
 近くの縄文神社:吾嬬神社(近日公開予定)   

コメント

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