関東の神社を知るには「菱沼勇」さんの本!

スポンサーリンク

由緒正しい古社の指標「式内社」

記念すべき第一回は、私の神社巡りのよりどころになっている「菱沼勇」さんの本をご紹介したいと思います。今回、縄文神社を取材する際にも、谷川健一さん編集の『日本の神々』(平凡社)と菱沼勇さんの著作群は、最も参考にした本になりました。

菱沼勇著

「式内社」とは、平安時代の法律書(「延喜式」)にリストアップされている神社のこと。このリストに名前が挙がっている神社は、

①「延喜式」(967年完成)の時代には存在していた
②中央政府(朝廷)に認められるような神社だった

そんなふうに読み解くことができます。

もちろん当時の政治事情もあり、掲載されなかった例もありますから例外はありますが、それを差し引いても、「式内社」であるかどうかは、古社であるかどうかを見るうえで、最もわかりやすい指標です。

スポンサーリンク

神社の存在が核となって伝えてくれるもの

菱沼勇さんは、元々商工省のお役人でその後は実業界で活躍した方なのですが、本業と並行して、式内社の研究を続けておられました。

菱沼さんの著作の視野はとても広く、神社の御由緒には載っていないような、様々な史料からの引用や、伝承なども掲載してくださっているので、とにかく勉強になりますし、そして何よりめちゃくちゃ面白いです。

神社を調べていくと、神社をを核として、その地にどんな人が住んでいたのか、どんな文化があったのかが、立ち上がってきます。菱沼さんのご本には、実際に各地を訪れて取材を重なられたからこそ分かった事実もたくさん書かれていて、読者の想像力を存分に刺激してくれるのです。

もう絶版していて、図書館か古本屋さんで探すしかないのですが、神社に興味のある方は、ぜひ一度手に取ってみてください。必ず新しい発見があると思いますよ!

コメント

タイトルとURLをコピーしました